私的経済ニュース解読

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Paidy翌月払いサービスを悪用したフリマサイトの詐欺行為が発生、メルカリユーザーはご注意

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Paidy翌月払いという後払いサービスを悪用した詐欺行為が発生しているようです。自分はPaidyなんて知らないよという方も関係ありません。

メルカリなどのCtoCサービスを利用している人が被害者となりうる話です。

 

Paidy翌月払いとは?

後払いの決済サービスです。通常の用途としては、ネットショップ等でお買い物をする時、その場で支払いをするのではなく、翌月払いを約束することで後払いができるサービスです。

  • 携帯電話番号
  • メールアドレス

この二つで登録できるというサービスになっていて、よくこれで後払い受け付けられるなぁとサービス登場時に思った記憶があります。

ご存知ない方も多いですが、Amazonやヤマダ電機といった大型ショップでも導入されています。

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たとえば、AmazonでPaidyを使って買い物をすると、商品が先に届いて、支払いはPaidyに翌月10日までにすればいいという形になっています。

 

メルカリユーザーが被害者に、Paidyを悪用した詐欺

で、具体的にどんな問題(詐欺)が発生しているのかというと、メルカリで商品を落札した購入者がPaidyを悪用されて被害に遭う手口です。

メルカリで買い物をしますよね。そして商品が届きます。

これで取引完了をすれば入札者から出品者に代金が支払われます。

ただ、今回発生している詐欺事案は、実は出品者はPaidyを使ってAmazon、ヤマダ電機などのECサイトで商品を購入してそれを入札者の住所に配送してもらっています。

これだけだと、何か問題あるのと思うのですが、オオアリなんです。

それは、Paidy翌月後払いは支払いがされない場合、“商品の配送先を請求先とする”という仕組みになっているからです。

つまり、メルカリで買い物した人のところに、Paidyから商品代金を支払えという請求書・督促状が届くことになるわけです。

メルカリで買い物をした人は、すでに出品者に支払いをしているわけですから、こんな支払いはのめませんよね。二重請求されるわけです。

これがPaidyを悪用した詐欺の全貌となります。

  1.  詐欺師がPaidyに登録する
  2. 適当な商品をメルカリに出品
  3. 落札されたらヤマダ電機で商品を買う
  4. 配送先を入札者住所としてPaidy決済
  5. 商品届いて受け取る
  6. 詐欺師はPaidyに支払いしない
  7. Paidyが商品配送先(あなたの住所)に督促をする

詐欺師はメルカリ等に多数の商品を出品して入札した人にはAmazonやヤマダ電機などPaidyで支払い可能なECサイトで買い物をして出品者に送り、さっさと出金してドロンしちゃうわけです。

 

詐欺被害に遭わないためのポイント

  • 匿名配送を利用する
  • 出品しているアカウントの信用度を見る

この辺が重要だと思います。
特に、匿名配送(らくらくメルカリ便など)を利用すれば、相手先にこちらの住所を知られることがないので、ECサイトから直送できず今回の詐欺行為は利用できなくなります。

もう一つは出品しているアカウントの信用度を見る感じですね。
取引履歴や取引件数などを確認しましょう。長期間運用されていて評価も貯まっているアカウントであれば一定の信用ができるでしょう。

 

Paidy側も問題が多い

そもそも、メールアドレス、携帯電話番号の2つだけで後払いできるという与信スキームに問題はなかったのか?

また、配送先=請求先とすることについて問題はなかったのか?ということがありますね。特に、ECサイトの場合はギフト配送のようにECサイトの請求先住所と異なる住所に配送することもあるわけですし。

今回の先は、Paidyという新興の決済サービス事業者の持っているセキュリティホールを突く形で詐欺師が動いたという事なのでしょう。

 

Paidy利用をやめるECサイトが多いが被害はこれから出てくるかも

ちなみに、Paidy利用を停止したECサイトも多いので、これ以上の被害は出にくいかもしれません。

ただし、Paidyの後払いサービスの支払い期限は翌月10日となっていて、今後詐欺被害に遭った方のところに、次々のPaidyからの請求書が届く……なんて事態になるかもしれません。

 

色々な決済サービスが登場して便利になるのは良いのですが、こうした抜け穴があるとそこを突かれて全く関係のない方に迷惑がいくというのはよくないですね。