私も色々ポイントを貯めることについては努力しているのですが、さすがに犯罪行為にまで進むのはよくありません。
朝日新聞2020年1月22日
うその宿泊予約でホテルの業務を妨害したなどとして、京都府警は22日、自称自営業の岸田治子(ゆきこ)容疑者(51)と長男で自称会社員の治博(ゆきひろ)容疑者(30)を私電磁的記録不正作出・同供用と偽計業務妨害の疑いで逮捕し、発表した。府警は、予約で得られる約190万円分の特典ポイントを不正に取得したとみて、動機などを調べている。
サイバー犯罪対策課によると、2人は昨年8月28日、「一休.com」で京都市内のホテル4カ所に当日宿泊するといううその予約を入れ、無断でキャンセル(不泊)。宿泊費計8万2220円の損害を与えるなど業務を妨害した疑いがある。治子容疑者は「詳細は覚えていない。共謀した事実はない」と容疑を否認し、治博容疑者は認めているという。 このサイトでは、宿泊予約ごとに料金の数%分にあたる「Tポイント」を得られる特典がある。宿泊施設が一休側に不泊があった旨を報告すれば、予約者はポイントを得られない。
偽名で、全国の高級ホテルなど463軒に2215件(宿泊料金計約8千万円)のうその予約を入れ、無断不泊。うち宿泊施設が報告しなかった395件について192万円分のTポイントを取得したとみられる。
無断不泊でポイントだけを詐取
手口を紹介しますと、一休.comに限らずホテル予約サイトは、宿泊予約をするとポイントが貯まります。通常は予約→宿泊完了となることでポイントが付与されます。
一方で、この問題はホテル側がノーショーの顧客に対して一休にその旨を登録しないことがあったという抜け穴を利用したわけです。
本来は不泊であればポイントは付与されませんが、ホテル側がその客が不泊ということを一休に登録しなかったわけですね。
結果としてポイントのタダ取りができてしまった……というのが全容のようです。不泊を登録するホテルももちろんあったと思いますが、中には失念してしまうところもあり、それで不正にポイントを獲得していたという事らしいです。
ホテルを経営しているわけではありませんが、不泊ほど迷惑なことはありません。万が一のことを考えて最後まで部屋を開けておく必要があるわけで機会損失甚だしいです。
こうした不正が増えると、ホテル予約が面倒になる
こんな風な不正が横行するようになると、ホテルも自衛手段をとるしかなくなります。
キャンセルポリシーが厳格化されて、これまでは温情的に許されてきたようなキャンセル料の支払い免除も有無を言わさずというスタイルになるかもしれません。
また、事前決済がマストになって、クレジットカードを持たない人はホテルの予約ができなくなるみたいな不便な世界になってしまうかもしれません。
ポイントをいかに効率よく貯めるか?ということを考えるのは決して悪いことではありませんが、それが問題のある詐欺の領域にまで行き過ぎるのは危険です。
これ、うまくやればポイント稼げるじゃーん!すごいこと発見しちゃった。みたいな気持ちだったのかもしれませんが、ホテル側に実害がでているわけなので流石にダメですよね。