野村スリーゼロ先進国株式投信は野村證券専売となる投資信託です。野村證券のつみたてNISA口座で販売されます。
スリーゼロというのは投資信託の基本コストである「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」の3つでこれらがいずれも無料ということを指しています。
販売手数料無料、信託財産留保額無料というファンドは近年数多く登場していますが、「信託報酬無料」というのは初です。
野村スリーゼロ先進国株式投信の背景
人生100年時代を迎え、資産寿命を延ばすことと共に将来に備えた資産形成の重要性が高まってきております。 当社は、2018年1月に<野村の「人生100年パートナー」宣言>※2をし、世代を超えてお客様に選ばれるパートナーとなることを目指しており、3月16日(月)より、つみたてNISA専用ファンド「野村スリーゼロ先進国株式投信」の取扱いを開始いたします。 当ファンドは、人生100年時代のお客様の資産形成を応援し、つみたてNISAを始めるきっかけとしていただくため、お客様から受領する信託報酬(野村グループ3社の報酬)を無料といたしました。
※2031年1月1日以降についても0.11%(税抜0.1%)以内
とあるように、身銭を切ってのスタートとなっています。なお野村グループ3社というのは
- 販売会社:野村證券
- 投資信託運用会社:野村アセットマネジメント
- 信託銀行:野村信託銀行
この3社となります。いずれも野村グループということで、当面は赤字覚悟の運用でしょう。
上記の記事でも紹介しましたが、野村證券もネット証券と正面切って戦うような姿勢を見せてきましたね。
野村スリーゼロ先進国株式投信の投資信託としての特徴
そもそもどんなファンドなのか?というと「MSCI-KOKUSAI指数」をベンチマークとした投資信託です。
MSCIコクサイは日本を除く先進22か国に投資をするベンチマークです。
- アメリカ
- イギリス
- フランス
- カナダ
- スイス
- ドイツ
- オーストラリア
- オランダ
- 香港
- スペイン
- スウェーデン
- イタリア
- デンマーク
- シンガポール
- ベルギー
- フィンランド
- ノルウェー
- イスラエル
- アイルランド
- ニュージーランド
- オーストリア
- ポルトガル
同指数を対象とした代表的なファンド(低コストファンド)の信託報酬・信託財産留保額を見ると以下の通りです。野村スリーゼロはかなりお安めといえますね。
銘柄名 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
---|---|---|
たわらノーロード 先進国株式 | 0.110% | なし |
たわらノーロード 先進国株式<為替ヘッジあり> | 0.220% | なし |
iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり) | 0.209% | なし |
iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし) | 0.209% | なし |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.110% | なし |
野村インデックスファンド・外国株式 | 0.605% | なし |
野村インデックスファンド・外国株式・為替ヘッジ型 | 0.605% | なし |
i-SMT グローバル株式インデックス(ノーロード) | 0.209% | なし |
SMT グローバル株式インデックス・オープン | 0.550% | 0.050% |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 0.106% | なし |
eMAXIS 先進国株式インデックス | 0.660% | なし |
つみたて先進国株式 | 0.220% | なし |
つみたて先進国株式(為替ヘッジあり) | 0.220% | なし |
Smart-i 先進国株式インデックス | 0.220% | なし |
外国株式指数ファンド | 0.550% | 0.300% |
野村證券専売としてのファンドとして他社が扱うファンドよりも好条件を出すことで、自社への誘導を図るという戦略なのでしょうがうまいですね。