私的経済ニュース解読

自分が気になったニュースを私の視点で文章にしていきます。

賃上げ企業は92.0%。平均1万3,926円を「自分の昇給額」と比べる前に

企業を表す建物の図と給与封筒を分けて描いたAI生成イメージ。実際の調査図表や給与明細ではありません

厚生労働省が10月21日に公表した2026年の「賃金引上げ等の実態に関する調査」では、1人平均賃金を引き上げた、または年内に引き上げる企業の割合が92.0%となりました。1人平均賃金の改定額は月額1万3,926円、改定率は4.4%です。いずれも予定を含みます。

広い範囲の企業で賃上げが進んでいることは、家計にとって大切なニュースです。ただし、92.0%は働く人の割合ではなく、1万3,926円も全員が受け取る昇給額ではありません。誰を調べ、何を平均した数字なのかを確認します。 続きを読む

9月の物価は2.1%上昇。米の値下がりだけでは見えない家計の負担

米袋と買い物かご、日用品、家計簿を描いたAI生成イメージ。実際の商品価格や統計資料の図ではありません

総務省が10月23日に公表した2026年9月の全国消費者物価指数で、総合指数は前年同月比2.1%上昇しました。生鮮食品を除く総合も2.1%上昇し、8月の1.7%から上昇率が広がっています。

一方、資料に載る米の一部区分は前年より下落しています。それでも、調理食品や日用品には値上がりが残っています。米が安くなることと、毎月の買い物全体が楽になることを分けて、今回の物価を読みます。 続きを読む

企業の資金需要DIはプラス3。86%が横ばいでもプラスになる理由

銀行の相談机と調査票を描いたAI生成イメージ。実際の銀行の写真や日銀の調査票ではありません

日本銀行が10月22日に発表した2026年10月の主要銀行貸出動向アンケート調査で、企業向けの資金需要判断DIはプラス3となりました。前回の7月調査のマイナス1から、4ポイント上昇しています。

ただし、銀行側の回答の86%は「横這い」でした。資金需要が急拡大したという数字ではありません。何を調べた指数なのか、50行庫の回答と計算方法から読み解きます。 続きを読む

9月貿易赤字は5,365億円。「前年より拡大」と「前月より縮小」を分けて読む

貨物港と二つのカレンダーを描いたAI生成イメージ。実際の港の写真や統計資料の図ではありません

財務省が10月21日に発表した2026年9月の貿易統計速報で、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は5,365億円の赤字でした。原数値の赤字幅は前年同月より93.2%広がり、赤字は5カ月連続となっています。

一方、季節調整後の収支を見ると、赤字幅は前月より12.1%縮小しています。「赤字拡大」と「赤字縮小」は、どちらも今回の発表にある数字です。比較する時点と数字の種類を分けて、貿易の足元を読みます。 続きを読む

情報漏洩の経験16.2%。「分からない」14.8%から考える企業の備え

職場で確認事項を見直す二人のAI生成イメージ。実際の調査回答者や情報漏洩事案を写したものではありません

帝国データバンクが10月19日に公表した企業アンケートで、情報漏洩、または漏洩の可能性がある事案を経験したという回答は16.2%でした。一方、発生したか「分からない」という回答も14.8%ありました。対象は、10月9〜14日のインターネット調査に有効回答した全国1,328社です。

この16.2%は、サイバー攻撃を受けた企業だけの割合ではありません。メールの誤送信なども含めた数字です。何を経験したと答えた調査なのかを確認したうえで、限られた費用や人手の中で企業が備えるべきことを考えます。 続きを読む

買い物AIは利用者の7割超が満足。認知率1割前後との違いを読む

買い物候補をタブレットで比較する人のAI生成イメージ。実際のサービス画面や調査回答者の写真ではありません

クロス・プロップワークスが10月14日に公表したEC利用調査で、主要モールの買い物AIは、各サービスを知っている人の割合が1割前後だった一方、使った人の満足度は3サービスとも7割を超えました。知名度はまだ低くても、利用した人の評価は高いという結果です。

ただし、満足度が高いことと、多くの人に普及していることは別です。この調査は4月16〜17日に実施されたもので、10月時点の利用状況の速報でもありません。対象の人数をたどりながら、家計の買い物にどう生かせる情報なのかを考えます。 続きを読む

訳あり品を選ぶようになった人は63.6%。会員調査から考える食費の節約

食品の在庫と買い物リストを確認する人のAI生成イメージ。実際の調査回答者や商品の写真ではありません

クラダシが10月15日に公表した会員調査で、食品の値上げを受けて「訳あり品や賞味期限が近い商品を選ぶようになった」と答えた人は63.6%でした。調査に回答したKuradashi会員1,678人の買い方に、変化が表れています。

安く買う工夫は家計の助けになります。ただ、値引きされた食品を買うことと、食費や家庭の食品ロスが実際に減ることは別です。調査が示す範囲を確かめ、単価と使い切れる量を一緒に考えます。 続きを読む