私的経済ニュース解読

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PayPayのやたら当たるくじ(5回に1回無料)が終了。景表法違反の恐れとは?

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PayPayの100億円キャンペーン(第2弾)においては、ヤフープレミアム会員向けの特典として「やたら当たるくじ」が実施されていました。

これはヤフープレミアム会員が5回に1回の確率で決済全額(上限1000円)を還元するというものでした。

これに対してPayPayは2019年3月8日をもって終了すると発表。理由は景品総額が景表法上の限度額に達するためとしています。

いったいどういうことなんでしょうかね?

 PayPayのやたら当たるくじ(5回に1回無料)とは?

PayPayのキャンペーン第2弾については以下の記事も参照してください。

note.credit-119.com

問題になっているのは、以下の画像の「右側」の部分ですね。

 

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問題となった、やたら当たるくじ

右側のYahoo!プレミアム会員なら5回に1回の確率で最大1000円相当が戻ってくるというやつです。

 

なにが景表法違反なのか?

景表法というのは、景品表示法という法律です(正確に言えば、不当景品類及び不当表示防止法)。

商品やサービスの品質や内容などを偽って表示することを規制したり、過剰な景品などによって消費者が不利益を被らないようにすることを目的とした消費者の保護を目的とした法律になっています。

その中で、PayPayの、やたら当たるくじは「一般懸賞」と呼ばれるものにあたります。

だれでも申し込みできるオープン懸賞とは違い、一般懸賞とは、特定ユーザーのみ当選するクジです。クローズド懸賞と呼ばれることもありますね。「契約者の方に抽選で○○」みたいなやつです。

 

一般懸賞における景品表示法における限度額

一般懸賞は無制限にやることはできません。いくつか景品限度額があります。

その中でも「懸賞に係る売上予定総額の2%」というものがあります。今回のPayPayのやたら当たるくじに関してはこの限度額に引っかかりそうなので終了するという話です。

 

やたら当たるくじはYahoo!プレミアム年会費の合計の2%が限度

今回の「やたら当たるくじ」はYahoo!プレミアムの会員向けのクローズド懸賞(一般懸賞)となります。

そのため、プレミアム年会費の合計額が「売り上げ」となり、懸賞をするならその2%以内にしなければ景表法違反ということになるわけです。

ちょっと古いデータ(2017年3月末)では、Yahoo!プレミアム会員数は1773万IDとされています。月会費498円(税込)、会費収入の合計は年間で1000億円くらいの規模になりますね。

1か月分と考えれば80億円くらい。2%なら月間に1.6億円までがキャンペーンとして提供可能な金額ということになるわけです。

PayPay側もあらかじめプレミアム会員会費売り上げと、還元額を計算したうえでやっていたと思いますが、予想以上にYahooプレミアム会員が本キャンペーンを活用したってことでしょうか。

 

PayPay目的でYahoo!プレミアム会員になった方には救済措置がある

本キャンペーン終了に伴い、以下に該当するお客様については、2019年3月度のYahoo!プレミアム月額料金を無料とさせて頂きます。
・2019年2月4日0:00以降、2019年3月5日9:30までにYahoo!プレミアムに入会し、2019年3月分としてYahoo!プレミアム月額料金462円(税別)が発生するお客様

というわけなので、一応安心って所ですね。