私的経済新聞

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経営者向けの節税保険プラチナフェニックスの特徴とメリット、デメリット

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経営者向けの保険というのは、基本的には会社の利益を圧縮するために利用される生命保険が一般的です。

支払った保険料が「損金(経費)」となるため、その分だけ利益が小さくなり、結果として利益に対して支払う税金である法人税や法人住民税などが小さくなるというものですね。

最近では日本生命のプラチナフェニックスが、あきらかに“やりすぎ”だと批判されており、税務当局も規制に乗り出す方針だと報道されています。

そんな企業家から人気のプラチナフェニックスってどんな商品なんでしょうか?

 

プラチナフェニックスに端を発した、人気の節税保険

そもそもの経営者向けの節税保険全般の特性については「企業の節税保険(生命保険)はどんな保険なのか?その仕組みを解説」が詳しく解説しています。

先にこちらを読んでおく方が理解が早いかもしれません。

 

さて、プラチナフェニックス(日本生命)の説明をしていきたいと思います。「傷害保障重点期間設定型長期定期保険」というタイプの保険です。

長期にわたる(傷害)死亡保障が確保できることに加え、資産形成効果が高く、退職慰労金等の財源準備にも適しています。

と、紹介されています。

 

 

保険料は全額が経費とできる全損タイプです。

プラチナフェニックスは保険の仕組みとして、一定時期までを傷害死亡のみしか補償せず(第1期間)、一定を超えたらすべての死亡を補償する(第2期間)に設計しています。

こうすることで第1期間中は払った保険料の大部分が積立に回ることで解約時の返戻金を大きくしています。一方で、第2期間に入ると返礼率がドンドン低下する仕組みになっています。

払った保険料の内、実際の保険につかわれる比率は「第2期間」に集中しているのですが、支払う保険料は一定です。

すごく雑な図ですが以下のような感じになります。

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第1期間を10年間として以降10年間を第2期間とします。傷害死亡保険だけの第1期間は保険料負担に対して保障に使っている部分が僅かです。なので、オレンジと青の間が「貯蓄」のような扱いになります。

この貯蓄部分は途中解約したときに解約返戻金として戻ってきます。

 ※実際の図とは異なります。あくまでも第1保険期間と第2保険期間の違いを理解してもらうための簡単な図となっています。

 

プラチナフェニックスの活用方法と向いている人

でこの保険の特徴を3つ挙げると以下のようになります。

  1. 第1保険期間の解約を事実上前提
  2. 第2保険期間に入ると返礼率が下がる
  3. ケガ以外の死亡リスクが高い人ほど効果的

 (1)(2)は分かりやすいですね。図の通りです。保険料累計に対して使った保険相当が小さいので戻ってくる割合も大きいです。

で、プラチナフェニックスが大人気となったのは(3)の要素が大きいです。

通常、保険というのは「死亡リスクが高い人ほど保険料が高いです」これは「死亡保険料とは」の説明などを見ていただいてもわかると思いますし、直観的にもわかると思います。

なので、法人向けの死亡保険に加入するとき、経営者が50代、60代だったりすると死亡保険料も高くなるんです。

ただ、プラチナフェニックスが秀逸(?)なのは「第1保険期間は傷害死亡保険」なんです。障害死亡保険ってのはケガとか事故とかで死んだときにでる保険です。

病気などによる死亡は対象外なんです。傷害死亡って年齢による差ってそこまでないので保険料の差は無いのです。一方で、第2保険期間は「死亡保険」になります。なので保険料は高くなります。

となると、第1保険期間と第2保険期間で必要な保険料の差が大きくなります

 差が大きいということは、第1保険期間と第2保険期間とで平均的に支払う保険料と第1保険料で実際に消費される保険料の差が大きくなります。

よって、途中解約した時の解約返戻金(率)もおおきくなるってわけです。

なので、引退間際の経営者などにとっては極めて優秀な節税保険になったわけです。

逆に20代や30代の死亡保険料が低い若手経営者にとっては、保険料の差が小さいので高齢者ほどは節税効果がありません。

 

退職金にそなえる節税保険(プラチナフェニックス)と商品性はベストマッチ

企業の節税保険というのは基本的に、課税の繰り延べでしかないです。

解約したときにはらってきたお金は利益として扱われます

なので、その時に税金を払うなら、単に税払いを後回しにしただけで同じことになります。

なので、こうした節税保険は「出口」を考えて加入するのが一般的です。

出口というのは多くのケースで「退職金」です。

たとえば、保険の解約返戻金として2000万円が戻ってくるけど、その年に社長が退任することで2000万円の退職金(役員退職慰労金)を支払うとしましょう。

こうすれば2000万円の利益が生まれるけど、同じく2000万円の損失も発生するので差引ゼロになります。

 

引退を考える高齢の経営者にとってプラチナフェニックスには退職金の引き当てに最適な金融商品(保険)だったわけです。

 

そんなわけで、プラチナフェニックスはバカ売れしたんですね。結果として税務当局からは、それは保険商品じゃなくて租税回避商品じゃないかい!と金融庁がチェックしてるというわけです(そもそも、その保険商品を認可したのはお前さんやないかい?)。

 

ちなみに、プラチナフェニックス以外にも経営者向けの節税保険ってのはいろいろあるんですが、プラチナフェニックスがあまりにも有利だったので、報道含めて指摘されているわけです。